ハマスの激しい抵抗でイスラエル軍指揮官戦死も作戦継続を強調

イスラエル軍はガザ地区南部のハンユニスなどで攻撃を続ける中、13日、部隊の指揮官を含む10人が戦死したと明らかにし、ハマスの激しい抵抗を受けています。
イスラエルのネタニヤフ首相は「われわれを止めることはできない」として、停戦を求める声が高まる中でも軍事作戦を続ける方針を強調し、人道状況の悪化が懸念されています。

イスラエル軍はハマスのガザ地区のトップ、シンワル指導者が潜伏している可能性があるとみて南部ハンユニスなどで攻撃を続けています。

一方、軍は13日、ガザ地区北東部シュジャイヤでハマスの戦闘員が地下トンネルなどに潜む一帯を制圧しようとした部隊が、攻撃を受けるなどして部隊の指揮官を含む10人が戦死したと明らかにしました。

ロイター通信は、イスラエル軍の一日の戦死者としては、ことし10月31日に15人が戦死して以来、最も多くなったと伝えています。

ハマスも13日、声明を発表し「ガザを侵略者の墓場にするという約束を果たした」などと主張し、激しく抵抗しています。

戦闘が長期化する中ガザ地区の保健当局は、13日、これまでの死者が1万8608人に上ったと明らかにし、民間人の犠牲に歯止めがかからない状況となっています。

12日、国連総会の緊急特別会合では人道目的の即時停戦を求める決議が採択されましたが、イスラエルのネタニヤフ首相は、13日、「大きな痛み、国際的な圧力に直面しながらも言う。われわれを止めることはできない」と述べあくまでも攻撃を続ける方針を強調しました。

軍事作戦を巡ってはイスラエルを支援するアメリカのバイデン大統領も民間人の犠牲の増加に懸念を示すなか、14日からはアメリカのホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン補佐官がイスラエルを訪れ、ネタニヤフ首相らと会談する予定で、ガザ地区の人道状況の改善につながるか注目されます。