インボイス制度「未登録」の半数以上が同じ報酬で取り引き継続

10月から始まった「インボイス制度」について、フリーランスとして働く人たちの団体が影響を調査した結果、制度に登録していない人の半数以上が開始前と同じ報酬で取り引きが継続されている一方、17%余りは一方的な契約解除や値下げを通知されたことがわかりました。

「インボイス制度」では年間の売り上げが1000万円以下の小規模事業者でも制度に登録する場合は、これまで免除されてきた国への消費税納付の義務が生じるため、小規模事業者が多いフリーランスで働く人への影響が懸念されていました。

フリーランスの当事者団体は先月20日までの1か月間、インターネット上で制度開始後初めて、影響についてのアンケート調査を行い、その結果を13日、公表しました。

それによりますと、1242人から回答があり
▽制度への登録を申請したか、その方向だとしたのが48.4%、
▽登録するつもりはないが34.9%でした。

また、「登録するつもりはない」と回答した人に取り引きの状況を尋ねたところ
▽開始前と同じ報酬で継続しているが55.9%、
▽報酬の値下げを一方的に通知されたが15.5%、
▽契約解除を一方的に通知されたが1.8%となりました。

調査を行ったフリーランス協会の平田麻莉代表理事は「いろいろな混乱が散見される状況です。制度が複雑で、仕事を発注する側、受けるフリーランス側、双方にとってわかりづらく心理的負担が大きくなっていると思います。引き続き、実務面も含めて、しっかりと広報周知していきたいです」と話していました。