徳川将軍に約160年ぶりの黒豆奉納 東京 上野東照宮

家康をはじめ、徳川の歴代将軍がまつられる東京の「上野東照宮」でおせち料理に欠かせない黒豆が特産地から奉納される式典がおよそ160年ぶりに行われました。

これは新年を前に黒豆にまつわる文化や歴史をPRしようと、特産地の兵庫県丹波篠山市の観光協会や食品メーカーなどで作る実行委員会が企画しました。

実行委員会によりますと、黒豆は、江戸時代中期に8代将軍・吉宗が篠山藩から納められたものの品質の高さを喜び、現地での生産を推奨したとされ、以降、徳川将軍への献上は江戸幕府の終えんまで続いたと言われています。

およそ160年ぶりに行われた奉納の式典には時代劇「暴れん坊将軍」で吉宗を演じた俳優の松平健さんや徳川宗家19代当主の徳川家広さんが出席し、本殿に黒豆を供えました。

式典のあと、松平さんは「こういう歴史があったんだと初めて知りました。体によい黒豆を皆さんも召し上がってください」と話していました。

徳川家広さんは「非常にうれしく感じています。江戸時代の伝承を今によみがえらせようという気持ちがありがたいです」と話していました。

この式典は来年以降も実施の予定だということです。