香港行政長官 区議選「愛国者による統治というパズルが完成」

10日に投票が行われた香港の区議会議員選挙について、政府トップの李家超行政長官は「愛国者による統治というパズルが完成した」と成果を強調しました。

10日に行われた香港の区議会議員選挙では、選挙制度の変更によって民主派は1人も立候補できず、中国政府寄りの親中派がほぼ独占しました。

香港ではこれまで行政長官と立法会議員の選挙制度も親中派に有利な仕組みに変更されていて、李家超行政長官は12日の会見で「今回の区議会議員選挙で愛国者による統治というパズルが完成した。国家を裏切る人や外国勢力の代理人が統治に参加できないようにし、愛国者が統治権を掌握するようにした。香港の長期的な安定のためには必要なことだ」と述べ、成果を強調しました。

また、香港当局は投票率の向上にむけて、大量の広告を出して有権者に投票に行くよう促したほか、投票のボイコットを呼びかけたなどとして6人を逮捕しましたが、投票率は27.5%と、香港が中国に返還されて以来、最も低い水準にとどまりました。

これについて李長官は「120万近くの有権者が投票したことに満足している。香港と自分の地域を愛していることの表れだ」と述べ、多くの人が棄権したことについては言及しませんでした。