ドローン 補助なく無人の場所飛ぶレベル3.5 配送サービス開始

補助者や標識なしで、人のいない場所の上空にドローンを飛ばす「レベル3.5」の飛行による配送サービスが、国内で初めて十勝の上士幌町で始まりました。

「レベル3.5」のドローンの飛行は、市街地などの上空を飛ぶ「レベル4」と、地上の補助者や標識を使って人のいない場所を飛ぶ「レベル3」との中間に位置づけられ、補助なしでも山沿いや農地といった人のいない場所を飛ぶことができます。

このほど「レベル3.5」の飛行によるドローン配送が初めて国に認められ、11日、北海道上士幌町の上音更地区で新聞を配達する様子が公開されました。

町の中心部から遠いこの地区では、これまで新聞は翌日の配達でしたが、11月から山梨県内の企業がドローンで当日に配達してきました。

11日は初めて「レベル3.5」による配達が行われ、ドローンは補助者や標識がなくても4キロ余り離れた住宅まで無事に新聞を届けていました。

ドローン配送サービスを行う企業の田路圭輔CEOは「これまで人の力も必要としていたドローンが、ようやく無人機として活躍できる段階に入ったと思います」と話していました。

上士幌町の竹中貢町長も「交通や物流の課題を新たな技術で解決できれば、地方のまちの暮らしに非常に明るい見通しが立つ」と期待を込めていました。