通信障害が起きたら…どうする?代替手段は?

KDDIの携帯電話サービスで西日本を中心に発生した通信障害。音声通話やデータ通信が使えなくなり困った人もいると思います。

こうした通信障害などで突然スマホが使えなくなった時はどうすればいいのでしょうか。

通信障害でデータ通信ができなくなったスマホ

対策1 Wi-Fiを利用

自身が契約しているキャリアの回線を通じて通話や通信ができなくなった時は「公衆Wi-Fi」などが利用できます。

インターネットに接続することができればLINEなどのアプリを使って通話をしたり、メッセージを送ったりして連絡を取り合うことができるようになります。

また、大規模な通信障害の際は通信各社が共同で無料で開放するWi-Fiサービス「00000JAPAN」も立ちあがります。

ただ、注意点もあります。

ITジャーナリストの三上洋さんによると「00000JAPAN」や一部の公衆Wi-Fiは暗号化されていないため、悪意のある他者にSNSやメールをのぞき見されたり、データを盗まれる可能性があります。

ネット検索や緊急の通話などで利用する場合は問題ありませんが、ネットバンキングなどの重要な通信は行わないようにしてください。

また、三上さんは、利用が終了した後にWi-Fiの接続の設定を見直すことも重要だといいます。

多くのスマホでは、一度接続したWi-Fiに自動的に再接続する設定になっている場合が多く、そのままにしておくと、公衆Wi-Fiに予期せず自動でつながったり、悪意のある人が公衆Wi-Fiを装って作った偽のWi-Fiにつながったりする恐れがあるということです。

公衆Wi-Fiなどを利用し終わったら、自動的に再接続する設定をOFFにしておくよう気をつけてください。

対策2 複数回線を確保

複数の回線を確保しておくことも有効な手段です。

1台のスマートフォンに2個のSIMを入れて使うことができる「デュアルSIM」と呼ばれる仕組みを利用すれば、片方の回線が使えなくなっても、もう片方の回線を利用することができます。

「デュアルSIM」を利用したスマートフォンの表示

スマートフォンの機種がデュアルSIMに対応していない場合は、使い終わったスマートフォンを2台目として利用し、サブ回線を確保する方法もあります。

ただし、2つの回線が同じ会社のものにならないようにしておく必要があります。

対策3 いざという時は公衆電話を

通話ができない場合は、公衆電話が利用できます。

最近は見かける機会は減ったかもしれませんが、2キロメートル四方に1台は必ず設置されています。

緊急事態に備えて場所を確認してみてください。

通信障害が発生する前提で備えを

今回のような通信障害について三上さんは、今後も発生するという前提で、携帯電話が使えなくなったらどうするべきかを事前に考えておく必要があると指摘します。

ITジャーナリスト 三上洋さん
「ここ数年、通信障害が複数回起きている背景には、携帯電話サービスが多様化、複雑化し、1つトラブルが起きると他のサービスにわっと普及してしまうことが原因としてあると思います。今後も通信障害は起きうると考えて、緊急時の連絡方法を考えておく必要があります」