岸田首相 高木国会対策委員長も交代の方向で検討 政治資金問題

自民党安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で岸田総理大臣は、パーティー収入のキックバックを受け、政治資金収支報告書に収入として記載していない疑いがある松野官房長官に加え、高木国会対策委員長も交代させる方向で検討しています。

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、最大派閥の安倍派では、座長を務める塩谷元文部科学大臣に加え、松野官房長官、高木国会対策委員長、世耕参議院幹事長それに、萩生田政務調査会長、西村経済産業大臣の「5人衆」と呼ばれる幹部の議員側がパーティー収入のキックバックを受け、政治資金収支報告書に収入として記載していない疑いのあることがわかっています。

これを受けて、岸田総理大臣は、内閣の要である松野氏に加え、国会運営の司令塔として野党側との調整にあたる高木氏についても、交代させる方向で検討しています。

高木氏は10日午後、国会内で「きのう全部地元で話をした」と述べました。

また、塩谷氏と西村大臣もそれぞれ記者団の取材に応じ政治不信を招いているとして陳謝した上で、引き続き、職責を果たしていきたいという考えを示しました。

一方、岸田総理大臣は総理大臣公邸で、10日夕方、森山総務会長と会談したのに続いて、午後6時ごろから茂木幹事長ともおよそ1時間会談しました。

会談では、人事を行う時期など、今後の対応を協議したものとみられます。

政府・自民党内では「疑惑の渦中にある閣僚や党幹部の交代は避けられない」といった声が広がっていて、内閣改造などの必要性を指摘する声が出ています。

岸田総理大臣は、13日に国会の会期末を迎えることや、国会閉会後には、来年度予算案の編成作業を控えていることなども念頭に、人事の規模や時期を慎重に判断したい考えです。