ゼレンスキー大統領 アルゼンチンに向け出発 関係強化ねらいか

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナのゼレンスキー大統領は、南米のアルゼンチンに向けて出発し、新興国や途上国などのいわゆるグローバルサウスの国々との関係を強化するねらいがあるとみられます。

ウクライナ大統領府は9日、ゼレンスキー大統領が10日に行われる南米アルゼンチンのミレイ新大統領の就任式に出席するためアルゼンチンに向けて出発したと発表しました。

ゼレンスキー大統領が南米を訪れるのは就任以来初めてで、新興国や途上国などのいわゆるグローバルサウスの国々との関係を強化し、ロシア軍の完全撤退などを盛り込んだ自らの和平案への支持を広げるねらいがあるものとみられます。

一方、ウクライナでは東部や南部で激しい戦闘が続いていて、アメリカのシンクタンク戦争研究所は9日、ロシア軍は雪などで地面がぬかるむ中でも攻撃の手を緩めず、プーチン大統領が立候補を表明している来年3月の大統領選挙までに戦果を上げようとしていると分析しています。

こうした中、ウクライナのウメロフ国防相は、地元のメディアに対してアメリカ製のF16戦闘機がまもなく軍に供与されると明らかにし、ウクライナ軍の反転攻勢がこう着状態に陥っていると指摘される中、局面打開につなげたいものとみられます。