政治資金 橋本聖子元五輪相側 1000万円超キックバック受けたか

自民党の最大派閥、安倍派の政治資金パーティーをめぐる問題で、1000万円を超えるキックバックを受けたとみられる10人以上の議員側の中に、閣僚経験がある橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣が含まれていることが関係者への取材で新たにわかりました。

安倍派では派閥の幹部6人を含む大半の所属議員側がパーティー収入のキックバックを受け、政治資金収支報告書に収入として記載していなかったとみられ、東京地検特捜部が資金の流れなど、詳しい経緯を調べているものとみられます。

自民党の最大派閥、安倍派「清和政策研究会」の政治資金パーティーをめぐっては、松野官房長官、高木国会対策委員長、世耕参議院幹事長に加え、萩生田政務調査会長、西村経済産業大臣、座長を務める塩谷元文部科学大臣の派閥の幹部6人を含む安倍派の大半の所属議員側が、パーティー収入の一部についてキックバックを受け、議員側の政治団体が政治資金収支報告書に収入として記載していなかったとみられることが明らかになっています。

このうち、去年までの5年間に1000万円を超えるキックバックを受けた議員側は松野官房長官など10人以上にのぼるとみられていますが、この中に、閣僚経験がある橋本聖子・元オリンピック・パラリンピック担当大臣が含まれていることが関係者への取材で新たにわかりました。

安倍派のキックバックの金額は議員によって大きな差があるということですが、大野泰正参議院議員側は去年までの5年間におよそ5000万円、池田佳隆衆議院議員側と谷川弥一衆議院議員側はそれぞれ4000万円を超えるキックバックを受けていたとみられるということです。

東京地検特捜部は、キックバックを受けていた安倍派の所属議員などからの任意の事情聴取について検討し、資金の流れなど、詳しい経緯を調べているものとみられます。

橋本聖子元五輪相「非常に反省 心からおわび」

橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣は11日、国会内で記者団に対し「非常に反省をしており、国民の皆さんに政治不信を招いてしまったことに対し、心からおわびを申し上げたい」と陳謝しました。

その上で「刑事告発を受けている案件でもあり、いま申し上げることはできない状況だ。調査をしっかりとした上で、しかるべきときに説明責任を果たしていきたい」と述べました。

大野泰正参議院議員「しかるべき時期に説明責任果たす」

大野泰正参議院議員は「みなさまに大変ご心配をおかけし申し訳ありません。大変恐縮ですが、刑事告発を受けている案件であり、慎重に事実を調査確認し、適切に対応して参ります。しかるべき時期が参りましたら、しっかりと説明責任を果たして参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します」とコメントしています。

池田佳隆衆議院議員「適切に対応してまいります」

池田佳隆衆議院議員は事務所を通じて、「刑事告発を受けている案件であり、事実関係を慎重に調査・確認し、適切に対応してまいります」とコメントしています。

谷川弥一衆議院議員 自身の進退「今は答えられない」

谷川弥一衆議院議員が10日夕方、長崎市で報道陣の取材に応じました。

谷川議員は持参したコメントを読み上げる形で「清和政策研究会のパーティー券の問題については刑事告発を受けている案件でもあり、事実関係を慎重に調査・確認をして、適切に対応してまいりたい。今後、事態が進展し、問題点や課題が明らかになってくれば、再発防止の取り組みなどを進めていく必要があると考えている」と述べました。

一方で、自身の進退についてなど報道陣からの質問に対しては「今は答えられない」との回答を繰り返しました。