ラスベガスの大学銃撃事件 武丸さん遺族“夢かなえたのに”

アメリカ西部ネバダ州のラスベガスにある大学で今月6日に起きた銃撃事件で、死亡した岡山市出身の武丸直子さんの弟がNHKの電話取材に応じ「夢をかなえたのに1つの銃弾で命を奪われてしまい、ことばにならない。銃規制強化に本気で取り組んでほしい」と話しました。

今月6日、アメリカ西部ネバダ州にあるネバダ大学ラスベガス校で起きた銃撃事件ではこの大学の教授ら3人が死亡し、大学などはこのうち1人は日本語や日本文化などを教えていた准教授、武丸直子さん(69)だったとしています。

岡山県内に住む武丸さんの弟によりますと、武丸さんは岡山市出身で、交換留学で渡米したあと「英語を生かしたい」と現地で働いていたものの安定した仕事が得られず、岡山とアメリカを往復する生活が続いたということです。

そして、20年ほど前に博士号を取得してネバダ大学への就職が決まり、武丸さんはこのとき「これでやっと安心して暮らせる」と喜んでいたということです。

武丸さんの弟は8日、サンフランシスコにある日本総領事館からの電話で知ったということで「姉はこれ以上ないくらい頑張った人生で、命を削りながら今の夢をかなえた。それを1つの銃弾で簡単に命を奪われてしまい、ことばにならない」と話しました。

その上で、アメリカで続く銃撃事件について「同じ思いをする人を二度と出さないためにも、銃規制の強化に本気で取り組んでほしい」と話していました。