11月の倒産件数 前年同月比35%増 コロナ前の水準に戻る

11月、全国で倒産した企業などの数は去年の同じ月と比べ、35%増えました。コロナ対応の支援策で抑えられてきた倒産件数は増加傾向にあり、コロナ前の水準に戻っています。

民間の調査会社、帝国データバンクによりますと、11月に全国で1000万円以上の負債を抱え、法的整理の手続きをとった企業などの事業者の数は773件でした。

去年の同じ月を35%上回り、19か月連続の増加となりました。

コロナ対応のさまざまな支援策で抑えられてきた倒産件数は、いわゆる「ゼロゼロ融資」の返済の本格化や、社会保険料の支払い猶予の終了などで増加傾向にあり、コロナ前の水準に戻っています。

倒産件数を業種別に見ると、
▽「サービス業」が196件で最も多く、
次いで、
▽「小売業」が170件
▽「建設業」が141件でした。

倒産件数が増加する中、金融庁は、金融機関に対し、これまでの資金繰り面の対応から支援の形を転換し、取引先の事業再生に向けた取り組みを早いタイミングで実施するよう求めています。