プーチン大統領 イランと関係強化 中国とは連携深める姿勢強調

ロシアのプーチン大統領は、首都モスクワでイランのライシ大統領と会談し、アメリカと対立するイランとの関係を強化する姿勢を示しました。プーチン大統領はまた別の会合の中で、中国との間で経済面だけでなく軍事面でも連携を深めていく姿勢を強調しました。

ロシアのプーチン大統領は7日、モスクワにイランのライシ大統領を招いて首脳会談を行いました。

会談の冒頭、プーチン大統領は「パレスチナ情勢について意見を交わすことは非常に重要だ」と述べ、ライシ大統領もガザ地区ではイスラエル軍によって大勢の子どもが殺害されているとして「こうした犯罪はアメリカや西側の国々によって支援されている」と述べ、イスラエルを支持するアメリカなどを強く非難しました。

アメリカとの対立を深めているロシアは、同じくアメリカと敵対するイランとの関係を強化していて、ウクライナでの戦闘でイラン製の自爆型の無人機を使用しているほか、イランから弾道ミサイルの購入も検討していると指摘されています。

これに先立ちプーチン大統領は、モスクワで開かれた投資フォーラムに出席し、中国やインド、トルコなどの企業関係者を前に演説しました。

この中でプーチン大統領は、ことし中国との貿易額が2000億ドルを越えるとの見通しを示したうえで、「中国とはすべての分野で協力する用意がある。軍事技術の分野でもだ」と述べ、欧米による経済制裁が強まる中、中国と経済面だけでなく軍事面でも連携を深めていく考えを強調しました。