リニア中央新幹線 名古屋から西側の環境アセスメント着手

JR東海の丹羽俊介社長は記者会見で、「リニア中央新幹線」の名古屋から西側の開業に向けて、地質調査などの「環境アセスメント」に着手したことを明らかにしました。調査結果をもとに、会社では今後、ルートや駅の設置場所の絞り込みを進めていくことにしています。

リニア中央新幹線をめぐってJR東海は現在、品川・名古屋間の開業を目指して工事を進める一方、名古屋から西側のルートについては、地元自治体との意見交換や文献調査を行うにとどまっていました。

こうした中、JR東海の丹羽社長は7日大阪市内で開いた記者会見で、今週に入り、奈良県と三重県で地質の調査などを行う「環境アセスメント」に着手したことを明らかにしました。

こうした調査は、具体的なルートや駅の設置場所を絞り込むために必要な調査で、名古屋・大阪間の着工に向けて具体的な段階に入ったことになります。

リニア中央新幹線の品川・大阪間が開業すれば、最短で1時間7分で結ぶことになります。

記者会見で、丹羽社長は「リニア中央新幹線は名古屋から西の方からも大変、期待してもらっている。全線開業に向けて取り組んでいきたい」と述べました。

一方、リニア中央新幹線の名古屋・大阪間について、JR東海は早ければ2037年の開業を目指してきましたが、丹羽社長は、静岡県内での工事に着手できていない影響で当初の予定どおり開業するのは難しいという認識を示しました。