国会議員の任期延長 自民 憲法改正条文案の起草機関を提案

衆議院憲法審査会が開かれ、大規模災害など緊急事態での国会議員の任期延長をめぐり、自民党が憲法改正の条文案の起草作業を行う機関を設置するよう提案したのに対し、立憲民主党は現時点で憲法に明記する必要はないと主張しました。

▽自民党の中谷・元防衛大臣は「緊急事態における国会機能維持のために議員任期を延長する憲法改正について、来年の通常国会で、具体的な条文の起草作業を行う機関を設け、起草作業のステージに入ることを提案する」と述べました。

▽立憲民主党の中川憲法調査会長は「緊急事態条項は現時点で憲法に明記する必要はない。意見集約できそうなのは国民投票法に関連した見直しで、作業部会などの設置も含め前に進められるのではないか」と述べました。

▽日本維新の会の岩谷良平氏は「議員任期を延長するため条文案の起草機関を設置するのには賛成だ。議論を続けても平行線なので、賛成会派だけで条文案をつくって発議することを明確にすべきだ」と述べました。

▽公明党の國重徹氏は「議員任期の延長は、これまでの議論も踏まえて、たたき台となる条文案の作成に向けた検討に着手することが大事だ」と述べました。

▽国民民主党の玉木代表は「議員任期の延長は合意が進んできたので条文案の起草機関をぜひ設置し、積極的な議論を進めてほしい」と述べました。

▽共産党の赤嶺政賢氏は「できそうな項目から進めていこうというやり方は国民に改憲を押しつけるものであり、認められない」と述べました。

衆議院憲法審査会での実質的な議論は、今の国会では7日が最後になる見通しです。