楽天G 楽天銀行の株式の一部を売却へ 売却額は700億円程度

楽天グループは、子会社の楽天銀行の株式の一部を海外市場で売却すると発表しました。売却額は単純計算で700億円程度となり、携帯電話事業の不振で赤字が続くグループの財務の改善につなげるねらいです。

楽天グループは6日、子会社の楽天銀行について保有する株式の一部を海外市場で売却すると発表しました。

売却するのは発行済み株式のおよそ15%に当たる2550万株を予定し、売却額は、予定の株式数を直近の株価で単純計算した場合、700億円程度となります。

楽天グループは、携帯電話事業で基地局建設のための投資がかさんでいることなどから、グループ全体の決算が去年まで4年連続で最終赤字となり、ことし1月から9月までの決算でもおよそ2080億円の最終赤字となっています。

さらに来年から基地局の整備のために発行した多額の社債の償還を控えていて、会社は、今回の株式売却で調達した資金を主に社債の早期返済に充てるとしています。

楽天グループは先月には、傘下の楽天証券にみずほフィナンシャルグループから追加出資を受けることで合意するなど、資金の調達に向けた対応策を相次いで打ち出していて、携帯電話事業の収益化と財務の改善にどう道筋をつけるかが引き続き、課題となっています。