参院 憲法審査会 憲法9条改正などめぐり各党が主張展開

参議院の憲法審査会で自由討議が行われ、大規模災害など緊急事態での国会の機能を憲法に規定するかや憲法9条を改正して自衛隊を明記するかなどをめぐり各党が主張を展開しました。

▽自民党の山谷 元拉致問題担当大臣は「自衛隊の明記と緊急事態条項の創設の条文案の具体化を進めるべきだ。来年の通常国会に向けて条文化を目指すため、作業部会を作り、審議をスピードアップしてほしい」と述べました。

▽立憲民主党の熊谷裕人氏は「大規模災害などの際の衆議院議員の任期延長は民主的正当性に疑義が生じることから、憲法改正は必要ではなく、参議院の緊急集会をしっかりと活用すべきだ」と述べました。

▽公明党の塩田博昭氏は「権力分立と国民主権の観点から、緊急集会と議員任期の延長のそれぞれの優れた点や問題点をこまやかに洗い出す必要があるのではないか」と述べました。

▽日本維新の会の猪瀬直樹氏は「国際法上の常識が通用する普通の国になるためにも9条への自衛隊の明記をはじめとした明確化が必要だ」と述べました。

▽国民民主党の礒崎哲史氏は「コロナ禍で顕在化した課題を解決する観点から緊急時に行政府の権限を統制する対応策が必要だ」と述べました。

▽共産党の山添拓氏は「9条を生かした外交で平和への展望を開くべきだ。大軍拡を進める政治に改憲を語る資格はない」と述べました。

▽れいわ新選組の大島九州男氏は「参議院の緊急集会が平時の制度という見解は立憲主義に反する異論であり、断固反対だ」と述べました。