子どもの貧困対策 児童扶養手当拡充 年収上限引き上げなど検討

政府は、子どもの貧困対策を強化するため、ひとり親世帯を対象にした児童扶養手当を拡充する方向で調整しています。支給要件を緩和し、満額が受け取れる年収の上限を160万円未満から190万円未満に引き上げることなどを検討しています。

児童扶養手当はひとり親世帯を対象にしていて、子ども1人につき最大で月額4万円余りが18歳まで支給されますが、前の年の世帯収入が160万円に達すると減額され、365万円で支給対象外となります。

政府は、少子化に歯止めをかける観点からも子どもの貧困対策を強化するため、児童扶養手当を拡充する方向で調整しています。

具体的には、支給要件を緩和し
▽満額が受け取れる年収の上限を、今の160万円未満から190万円未満に
▽所得に応じて減額しての支給が受けられる年収の上限を、365万円未満から385万円未満に、それぞれ引き上げることを検討しています。

また
▽2人目以降の子どもが対象となる多子加算も拡充し、現在、月額6000円余りとなっている第3子以降の加算を、第2子と同じ1万円程度まで増額する方向です。

政府は、与党との調整がつけば、こうした支援策を正式に決定し、2025年1月の支給分から実施に移したい考えです。