「洋上太陽光発電」国内初の実証実験 来年4月以降に発電計画

太陽光パネルを海の上に浮かべて発電する「洋上太陽光発電」の国内で初となる実証実験が始まります。陸上の用地が限られるなか、再生可能エネルギーの拡大に向けた新たな手段として実用化を目指します。

この実証実験は「三井住友建設」が東京都の補助を受けて国内で初めて行うもので、先月、東京湾の海上の一角におよそ100枚の太陽光パネルを設置する作業が行われました。

来年4月以降に発電を始める計画で、海上の風や波にどの程度耐えられるかや、陸上に設置した場合との発電量の差などを検証します。

再生可能エネルギー推進部の武冨幸郎部長は「陸上と違って森林の伐採や土地の造成工事の必要がない強みがある。将来的には、まずは瀬戸内海などの内海での事業化を目指したい」と話しています。

洋上太陽光発電は大手商社の丸紅も2020年から台湾沖で事業を進めていて、去年12月には全面的な発電を開始しています。

会社によりますと、発電量はおよそ24万キロワットと世界でも有数の規模で、将来的には日本への展開も視野に入れているということです。

太陽光発電をめぐっては、再生可能エネルギーの拡大を目指すなかで、国土が限られる日本ではその用地の確保が課題となっていて、新たな手段として実用化に向けた動きが相次いでいます。