歌舞伎町ホストクラブ自主規制へ “売掛金なしの営業目指す”

新宿 歌舞伎町でホストクラブを利用した客の女性が高額な料金を請求されるケースなどが相次いでいることを受けて、区や歌舞伎町のホストクラブ経営者らによる連絡会が5日開かれ、被害を防ぐため参加したホストクラブ側が自主規制をすることや今後も継続的に話し合いを行うことを決めました。

新宿区役所で開かれた連絡会には、吉住健一区長や消費者庁の担当者、それに歌舞伎町でホストクラブを経営する18のグループのうち13の代表らが参加しました。

悪質な接客をしているホストクラブなどでは、客の飲食代金を店やホストが立て替えて後から「売掛金」として請求し、女性が返済のため風俗店で働かされたり売春を指示されたりするケースが相次いでいるということです。

このため、5日はこうした被害者への対応や業界内でのルールの協議などを中心に話し合いが行われ、ホストクラブ側が自主規制として来年1月以降、売掛金を段階的に減らし、4月以降は売掛金なしでの営業を目指すことが確認されました。

また、行政側は引き続き各店舗にホストによる飲食代金の立て替えを自粛するよう求めるほか、繁華街でチラシを配ったりSNSで周知したりして利用者側に呼びかけることにしています。

さらに実効性を確認するため、今後も継続して定期的に連絡会を開催することを決めました。

新宿区の吉住区長は「売掛金などについて各グループの確認は得られたが、今後、参加しなかった店にも働きかけを進めたい」と話していました。

ホストクラブの代表の1人の巻田隆之さんは「お客様に楽しんでもらうためのホストクラブが迷惑をかけていることに業界としておわびしたい。今回決めたことを継続できるようにしていく」と話していました。