北朝鮮 11年ぶりに「母親大会」キム総書記 出生率低下に言及

北朝鮮で各地の母親たちを集めた大会が開かれました。キム・ジョンウン(金正恩)総書記は出生率の低下に言及していて、韓国メディアは、北朝鮮で少子化への危機感があるとの見方を伝えています。

北朝鮮の国営テレビは4日までの2日間、「全国母親大会」が11年ぶりに開かれたと5日伝えました。

大会ではキム・ジョンウン総書記が演説して「出生率の低下」に言及し、「子どもをたくさん産み、育てることが愛国心だ」と述べたということです。

また、キム総書記が母親の役割に関する幹部の演説を聞きながら、涙を流し、ハンカチで拭う場面も放送されました。

韓国統一省は、北朝鮮でことし1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は1.79と分析したうえで、所得水準が近いほかの国と比べて相当低いとも指摘しています。

韓国メディアは、キム総書記の演説の内容から、北朝鮮で少子化がさらに進むことへの危機感があるとの見方を伝えています。

韓国 国家安保室長「キム総書記の娘 後継者と考えて検証を」

北朝鮮をめぐっては、韓国のチョ・テヨン(趙太庸)国家安保室長が3日に出演したテレビ番組でキム・ジョンウン総書記の娘について触れ、「後継者と考えて検証しなければならないのではないか」と述べました。

チョ安保室長は「100%は確信できない」とも述べましたが、今月1日には娘がキム総書記の前に立っている写真が公開されるなど、存在感を示していて、その動向に関心が集まっています。