米 “ウクライナ支援 議会承認なければ年末までに予算枯渇”

ロシアによる侵攻が続くウクライナへの軍事支援をめぐり、アメリカ・ホワイトハウスの高官は、議会が追加の予算を承認しなければ年末までに予算が枯渇し、支援が中断するおそれがあるとして迅速な対応を求めました。

アメリカ・ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官は4日、記者会見でロシアによる侵攻が続くウクライナに対する軍事支援の予算について、議会による承認がなければ年末までに枯渇するという見通しを明らかにしました。

そのうえで、予算がなければ支援を続けることはできないとして「ウクライナの自由を求める戦いのため、世界の50か国が一致して行う支援を続けるか、それともプーチン大統領を勝利させるかは議会にかかっている」と述べて議会に対して予算案の承認を急ぐよう求めました。

バイデン政権は、ことし10月にウクライナやイスラエルに対する支援などとして連邦議会に対して合わせて1000億ドル以上の緊急予算を議会に要請しましたが、ウクライナ支援については議会下院で多数派の野党・共和党の一部が反対していて、承認される見通しは立っていません。

ロシアによる侵攻が長期化する中、軍事支援で世界をリードしてきたアメリカからの今後の支援の見通しが立っていない状況に、ウクライナやヨーロッパ各国からは懸念の声が上がっています。