フランス留学の女子大生不明事件 チリ人被告 控訴審で無罪主張

7年前、フランスに留学していた日本人の女子大学生が行方不明になった事件で、去年、殺人の罪で禁錮28年の判決を言い渡されたチリ人の被告の控訴審が4日、開かれ、被告は改めて無罪を主張しました。

筑波大学の学生、黒崎愛海さんが、2016年に留学先のフランス東部のブザンソンで消息を絶った事件でフランスの司法当局は、黒崎さんの元交際相手でチリ人のニコラス・セペダ被告(32)を行方不明になる直前まで黒崎さんと一緒にいたなどとする状況証拠をもとに殺人の罪で起訴し、セペダ被告は去年4月、禁錮28年の判決を言い渡されました。

セペダ被告が判決を不服として控訴したことから、4日、控訴審が、フランス東部の裁判所で開かれました。

AFP通信によりますとこの中でセペダ被告は「訴えられている事実を全力で否定する。私は殺していない」と述べ、改めて無罪を主張しました。

一方、黒崎さんの家族の弁護士は記者団に対し「家族はセペダ被告が真実を明らかにすることを期待していない。この場所にいるのは、愛海さんを追悼するためだ」と述べたということです。

判決は今月22日までに言い渡される見通しです。