“ロシア軍兵士 投降の兵士射殺した疑い” ウクライナメディア

ウクライナメディアは、上空から撮影されたとする映像とともにロシア軍の兵士が投降しようとしたウクライナ軍の兵士を射殺した疑いがあると伝え、ウクライナの検察当局は、ロシアが捕虜を殺害した重大な国際犯罪の疑いがあるとして捜査を始めました。

ウクライナ空軍は4日、ロシア軍がイラン製の無人機23機や、ミサイルで攻撃を行い、このうち18機を撃墜したほか、ミサイルを迎撃したと発表し、本格的な冬を迎える中、ロシア軍が、電力などインフラ施設を狙った空からの攻撃を続けています。

こうした中、ウクライナのメディアは2日、ロシア軍の兵士が、戦闘中に投降しようとしたウクライナ軍の兵士を射殺した疑いがあるとして、上空から撮影されたとする映像とともに伝えました。

それによりますと、戦地のざんごうから出て、両手をあげながら、うつぶせになるなどして、降伏の意思を示したように見えるウクライナ軍の兵士とみられる2人に対し、周囲にいたロシア軍とみられる兵士たちが、銃撃するような様子が映像に映されているとしています。

これについて、ウクライナの検察当局は3日、「ロシアの軍服を着た集団が、捕虜として降伏したウクライナの軍服を着た兵士2人を、至近距離から銃撃する様子が示されている。捕虜の殺害はジュネーブ条約に違反する重大な国際犯罪だ」として、捜査を始めたことを明らかにしました。

また、伝えられた場所について、激しい戦闘が続く東部ドネツク州のアウディーイウカの近郊とみられると指摘しました。

一方、ロシア側はコメントしていません。

ロシア軍による戦争犯罪の疑いをめぐっては、占領地からの子どもの連れ去りや、首都キーウ近郊のブチャを一時占拠していたロシア軍が撤退したあと、400人以上の市民の遺体が確認されたことなど、ウクライナの検察や国際刑事裁判所が捜査を進めています。