海外の噴火・地震で無関係の動画が拡散 災害時の偽情報に注意

インドネシアで起きた大規模な噴火や、フィリピン付近で起きた大きな地震に関連して、旧ツイッターの「X」では実際の災害とは無関係の動画が拡散しています。災害時には、こうした偽情報などが広がりやすく、注意が必要です。

3日午後5時40分ごろ、インドネシアのマラピ火山で大規模な噴火が発生し、噴煙が上空およそ1万5000メートルまで上がりました。

旧ツイッターの「X」では、この噴火の様子だとして、海の中から火柱が上がる動画が複数のアカウントで投稿され、中には120万回以上閲覧されているものもあります。

しかし、今回噴火が起きたマラピ火山はスマトラ島にある火山で、動画は今回の噴火とは無関係で、遅くともことし9月に動画投稿アプリ「TikTok」で共有されていたCGだとみられています。

また、2日、フィリピンのミンダナオ島付近で起きた大きな地震についても、偽の情報が広がっています。

地震の瞬間として「X」に投稿された動画には、大きく揺れる室内でバスタブから水があふれる様子が映り、20万回以上再生されるなど拡散していますが、これは2021年2月に福島県沖で起きた地震の際、千葉県内で撮影されたとみられる動画でした。

SNS上では、このほかにも過去の災害で起きた津波や崩落の様子を、今回のものであるかのように投稿している事例が複数確認されたほか、「南海トラフ地震の前兆」だとする科学的な根拠に基づかない投稿も広がっています。

災害時には、こうした偽の情報や誤った情報が拡散されることがあり、最近は生成AIを用いた偽の画像や動画などの投稿も相次いでいるため、見かけても安易に信じたり、拡散したりしないなど注意が必要です。