“非正規春闘”それぞれの勤務先に10%以上の賃上げ求める方針

非正規雇用の人たちが集まって、それぞれの勤務先に賃上げを求めるいわゆる「非正規春闘」について、実行委員会が記者会見を開き、物価高騰が長引くなか生活の維持が難しいとして、来年の春闘で10%以上の賃上げを求めていく方針を明らかにしました。

「非正規春闘」は、非正規雇用の人たちが集まって、それぞれの勤務先に賃上げを求める取り組みで、初めて行ったことしの春闘では交渉した36社のうち、16社で賃上げを実現しました。

来年の方針について、非正規労働者を支援する労働組合で作る実行委員会が記者会見を開き、非正規雇用で働く人たちの勤務先に10%以上の賃上げを要求する方針を明らかにしました。

ことしの春闘では、「一律10%」の賃上げを求めましたが、物価高騰が長引くなか非正規労働者の賃金水準は低く生活の維持が難しいとして、来年は「10%以上」と表現を強め、一層の賃金上げを求めたいとしています。

総合サポートユニオンの青木耕太郎共同代表は「ことしの春闘は30年ぶりの高水準の賃上げと言われるが、インフレに賃金が対応していないのは明白だ。とりわけ非正規労働者や、労働組合に入っていない労働者は賃金が上がっておらず、喫緊の課題となっている。非正規春闘の機運を作って賃上げを要求していきたい」と話していました。

「非正規春闘」では、来年1月以降、各企業の経営側に賃上げを求める要求書を提出するほか、状況に応じてストライキも実施するなどして交渉を進めていく方針です。