柏崎刈羽原発 “是正措置が確認”の検査報告書案 原子力規制庁

テロ対策上の問題が相次ぎ、事実上運転を禁止する命令が出されている東京電力の柏崎刈羽原子力発電所について、原子力規制庁は「是正措置が確認された」とする検査の報告書案を取りまとめました。今後、東京電力に原発を運転する「適格性」があるかを確認した結果と合わせて原子力規制委員会が命令を解除するかどうか判断する見通しです。

新潟県にある柏崎刈羽原発では、おととし、テロ対策上の重大な問題が相次いで見つかり、原子力規制委員会が事実上、運転禁止を命じる行政処分を出しています。

4日開かれた規制委員会の非公開の会合では、事務局の原子力規制庁から改善状況を調べた検査の報告書案が示されました。

規制庁によりますと、報告書の案では、これまで2年半余りかけて検査を行った結果、是正措置が確認されたとしていて、東京電力の再発防止策などについても「自律的な改善が見込める状態」などとする見解が盛り込まれているということです。

規制委員会は命令の解除にあたって、今回の検査結果と合わせて、東京電力に原発を運転する「適格性」があるかを改めて確認することを条件としていて、4日にとりまとめた報告書の案とともに、6日の会合で議論することにしています。

そのうえで、今後、現地視察や東京電力の社長などとの面談を行って、命令を解除するかどうか判断する見通しです。