競泳ジャパンオープン最終日 渡辺一平が200m平泳ぎで優勝

競泳のトップ選手が出場する「ジャパンオープン」は大会最終日の3日、有力選手がそろって出場した男子200メートル平泳ぎで、元世界記録保持者の渡辺一平選手が好タイムをマークして優勝しました。

ジャパンオープンは、国内のトップ選手に加えオーストラリアなど海外の選手も参加して、東京 江東区の東京アクアティクスセンターで3日までの4日間開かれました。

最終日の種目のうち、男子200メートル平泳ぎには、この種目の元世界記録保持者の渡辺選手や、去年の世界選手権のこの種目で銀メダルを獲得した花車優選手、それにこの種目の日本記録保持者、佐藤翔馬選手など、有力選手がそろって出場しました。

レースは、渡辺選手が序盤からスピードを上げて抜け出しました。後半はテンポを上げられなかったということですがリードを守りきり、2分7秒70の好タイムで優勝し力を見せました。

2位は花車選手、3位は佐藤選手でした。

女子200メートル背泳ぎ 成田実生が優勝 今大会3冠

女子200メートル背泳ぎでは、16歳の高校生、成田実生選手が150メートルを3番手で折り返しましたが、そこから逆転し、2分10秒84のタイムで優勝し、個人メドレーの2種目と合わせて今大会3冠を達成しました。

このほか、女子200メートル平泳ぎでは、これまでオリンピック3大会に出場した27歳の渡部香生子選手が2分23秒66のタイムで優勝しました。

渡辺一平「正直こんなタイムが出るとは思っておらずびっくり」

男子200メートル平泳ぎで優勝した渡辺一平選手は日本水泳連盟が設定した来年のパリオリンピックの派遣標準記録を上回るタイムで優勝し、「正直こんなタイムが出るとは思っておらずびっくりしている。体がきつい中でも、いい泳ぎを積み重ねられているからこそ、このようなタイムが出たのではないかと思う」と手応えを口にしました。

レースについては「100メートルから150メートルにかけて、うまく泳げなかったし、ラスト50メートルもテンポを上げられなかった。そういったところをトレーニングできれば、もっとラストのテンポアップができると思う」と話していました。

そのうえで「きつい練習を行っていって、自分自身の力をどんどん強くして、世界にチャレンジしていきたい」と意気込みを語りました。

成田実生「3種目で優勝できてすごいうれしい」

女子200メートル背泳ぎで優勝し、今大会3冠を達成した成田実生選手は「最後が接戦になるとわかっていたので、競ったときに強い気持ちで泳ぐことをしっかり意識して泳いだ。2023年最後の大会で3種目で優勝できてすごいうれしい」と笑顔で話しました。

来年3月のパリオリンピックの代表選考会へ向けては、個人メドレーに集中していくということで、「背泳ぎの練習も個人メドレーに必ずつながってくると意識してやってきた。まだタイムの面で満足してはいけないと実感したので、代表に入るという強い気持ちで、またオリンピック本番も見据えて頑張りたい」と意気込みを語りました。

渡部香生子「理想とするレースができて1つ殻を破れた」

女子200メートル平泳ぎで優勝した渡部香生子選手は「今の理想とするラップが刻めたので、満足できるレースだった。この2、3年は思うようなレースができず、自信もなくなってきていたので、理想とするレースができて1つ殻を破れたと思う」と話していました。

そのうえで来年のパリオリンピックの代表争いに向けて、「長い競技人生の中で、最近はぱっとしない気持ちでレースを終えることが多いので、最後ハッピーで終われたなと思えるように、悔いなくやりきりたい」と話していました。