湖面を竹ざおでたたき魚を追い込む「たたき網漁」始まる 福井

福井県若狭町にある三方湖では、湖面を竹ざおでたたいて魚を網に追い込む、伝統の「たたき網漁」が3日から始まりました。

たたき網漁は、福井県にある三方五湖の一つ、若狭町の三方湖に江戸時代から伝わるとされる伝統の漁法で、水温が下がって魚の動きが鈍るこの時期に解禁されます。

解禁初日の3日は、はじめに地元の漁師たちが5隻の小舟に分かれて沖に向かうと、等間隔に並んで湖に刺し網を仕掛けていきました。

舟を移動させて所定の位置につくと、一斉に竹ざおをしならせて湖面をたたき、あたり一帯に「パーン」という音を響かせながら水中の魚を驚かせて網に追い込んでいきました。

引き揚げられた網にはまるまると太った大きなフナがたくさんかかっていました。

地元の鳥浜漁業協同組合によりますと、ことしは餌になるエビなどが豊富だったため、魚の脂ののりがよくなっているということです。

鳥浜漁協の熊谷勘信理事は「ことしは今まで以上においしい魚が食べられると思うので、ぜひ多くの人に味わってほしいです」と話していました。

たたき網漁は、来年3月まで行われます。