“公転周期に規則性のある惑星系を発見”東大などの研究チーム

太陽系の外側で恒星を周回している6つの惑星について、軌道を詳しく調べたところ、惑星どうしの公転周期に整数からなる簡単な規則性が見つかったと東京大学などの研究チームが発表しました。こうした特徴を持つ惑星系は珍しく、惑星が形成された過程を考える上で、貴重な手がかりになると注目されています。

東京大学の成田憲保教授やアメリカ、スイスなどの国際共同研究チームは、太陽系から100光年ほど離れた「かみのけ座」の方向に、質量と半径が太陽よりも小さな恒星を観測し、これを周回する6つの惑星を見つけました。

この惑星系では、最も内側にある惑星が3周する間にすぐ外側にある惑星は2周、最も内側にある惑星が6周する間に一番外側の惑星が1周するなど公転する周期が簡単な整数の比になる関係性があることが分かりました。

こうした惑星どうしの公転周期の関係性は、ほかの天体との接近や衝突などで簡単に崩れてしまうため、惑星系全体で保たれているのは珍しいということです。

今回見つかった惑星系では、少なくとも40億年前に形成された当時の軌道の配置をとどめている可能性があり、惑星がどのように宇宙で形成されたのかを考える上で、貴重な手がかりになると注目されています。

成田教授は「理論で予言されるシンプルで美しい関係性が宇宙には実在していて、それが長い期間にわたって保たれていたのは驚きで、非常におもしろい」と話していました。