中国 子どもの呼吸器疾患 保健当局“一部地域で明らかに増加”

中国で子どもたちを中心に呼吸器疾患の患者が増えていることをめぐり、保健当局は「一部の地域で感染者が明らかに増加している」として今も流行が続いているという見方を示しました。一方、「新たなウイルスや細菌は見つかっていない」と改めて強調し、引き続き感染対策の徹底を呼びかけました。

中国ではことし10月以降、子どもたちを中心に呼吸器疾患の患者が急増していて、国内の病院では子どもたちの受診が目立っています。

これについて中国の保健当局、国家衛生健康委員会は2日、記者会見を開き「一部の地域で子どもが呼吸器疾患にかかるケースが明らかに増加していて、気管支炎や肺炎に悪化する場合もある」として今も流行が続いているという見方を示しました。

一方で「呼吸器疾患はいずれもすでに知られている病原体が引き起こし、新たなウイルスや細菌は見つかっていない」と改めて強調し、新型コロナウイルスの感染が拡大した際の初動の対応や情報提供の遅れを念頭に国民の不安の払拭(ふっしょく)に努める姿勢を示しました。

その上で、冬から春はインフルエンザなどの呼吸器疾患が増加する季節だとして、ワクチンの接種やマスクの着用など引き続き感染対策を徹底するよう呼びかけました。