宣言は、UAE＝アラブ首長国連邦で開かれているCOP28の会場で、アメリカのバイデン政権で気候変動問題を担当するケリー特使やフランスのマクロン大統領などが出席して発表されました。
COP28 米政府 世界の原発の発電容量3倍へ宣言 日本など賛同
COP28にあわせて、アメリカ政府は気温の上昇を1.5度に抑えるためとして、2050年までに世界の原子力発電所の発電容量を3倍に増やすことを目指すとする宣言を発表し、日本を含む20か国以上が賛同しました。
この中で、温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「ネットゼロ」を達成するため、原子力エネルギーが重要な役割を果たすとしたうえで、2050年までに世界全体で原発の発電容量を2020年に比べ3倍に増やすため、協力するなどとしています。
宣言には日本のほか、原発大国のフランス、それにCOP28の議長国のUAEなど20か国以上が賛同しました。
これについて国際的な環境NGOが声明を発表し「原発は不安定で危険な上に、経済合理性にも欠ける電源で、世界のリーダーたちは、近年の原子力産業の失敗に学んでいない。気候危機に立ち向かうには一刻も早い化石燃料の廃止が必要だ」と批判するなど、反発も上がっています。