習主席「海洋権益を断固守る」尖閣諸島周辺の活動強める可能性

中国の習近平国家主席は、東シナ海を管轄する海警局の司令部を視察し「領土主権と海洋権益を断固として守る」と述べ、法執行の能力を引き上げるよう指示しました。海警局は沖縄県の尖閣諸島周辺の海域で日本の領海への侵入を繰り返すなどしていて、習主席の指示を受け今後、活動をさらに強める可能性もあります。

国営の中国中央テレビは、1日、習近平国家主席が11月29日に東シナ海を管轄する海警局の司令部を視察したと伝えました。

この中で習主席は、任務の報告を受けた上で「領土主権と海洋権益を断固として守り、法に基づいて海上での違法な活動を取り締まる必要がある」と述べ、法執行の能力を引き上げるよう指示しました。

東シナ海では、海警局の船が沖縄県の尖閣諸島周辺の海域で日本の領海への侵入を繰り返しているほか、日本のEEZ=排他的経済水域内に中国のブイが設置されているのが確認され、日本政府は即時撤去を求めています。

岸田総理大臣は11月、訪問先のアメリカで習主席と会談し、尖閣諸島を含めた東シナ海の情勢について深刻な懸念を伝えました。

これに対して、中国は習主席の視察を通じて東シナ海でのみずからの領有権の主張について妥協しない姿勢を改めて示した形で、海警局は、習主席の指示を受け、今後、活動をさらに強める可能性もあります。