この秋の平均気温 春、夏に続き過去最高に 平年比1.39度高く

厳しい残暑となるなど気温の高い日が続いたことしの秋の平均気温は、統計開始以降最も高かったことが気象庁のまとめで分かりました。春、夏に続く記録の更新となり、気象庁は地球温暖化の影響で今後も記録的な高温になりやすいとしています。

気象庁は、ことし9月から11月の天候などをまとめ、1日公表しました。

このうち、日本の平均気温は、平年と比べて1.39度高く、気象庁が1898年に統計を始めてから最も高温だった去年を上回り、春、夏に続いて記録を更新しました。

ことしは秋以降も気温の高い日が続き
▽群馬県桐生市では、9月19日にことしの猛暑日の日数が46日となり、これまでで最も多かった全国の猛暑日の日数を更新したほか
▽東京の都心では、11月7日に27.5度を観測し11月としては100年ぶりに過去最高を更新しました。

記録的な高温となった要因について、気象庁は地球温暖化に加えて、偏西風が日本の北側を流れることが多かったため寒気の南下が弱く、日本列島が暖かい空気に覆われやすかったことなどが考えられるとしたうえで、今後も記録的な高温になりやすいとしています。

気象庁気候情報課の平井雅之気候情報調整官は「ことしは一時期だけ気温が高いのではなく、長く高温の時期が続いているのが特徴だ。世界の平均気温も高い状態で歴史的な高温の年になっている」と話しています。

また、この秋は日本近海の平均海面水温も平年より1.2度高く、統計を取り始めた1982年以降最も高くなりました。

このほか、地域別の天候のまとめも1日発表され、
このうち雨の量は
▽北日本の日本海側で平年よりも34%多く過去最も多くなった一方
▽西日本の太平洋側は平年の48%と過去最も少なくなるなど記録ずくめの秋となりました。