ウクライナ国防省の情報部門トップ “ロシアが妻に毒物使用”

ウクライナ国防省の情報部門のトップ、ブダノフ情報総局長の妻が重金属による中毒症状で治療を受けていることについて、ブダノフ局長は、NHKとの単独インタビューで、ロシアが自分の任務を妨害するため毒物を使って妻に危害を加えようとしたという見方を示しました。

ウクライナのメディアは先月28日、ウクライナ国防省の情報部門のトップ、ブダノフ情報総局長の妻、マリアンナさんが体調を崩し、体内から重金属が発見されたと相次いで報じています。

これについて先月30日、NHKの単独インタビューに応じたブダノフ局長は「妻は私にとって最も大切な人で、万が一のことがあれば、私は自分の任務を十分に果たせなくなる。ロシアはそれをねらったのだろう」と述べ、ロシアが自分の任務を妨害するため、毒物を使って妻に危害を加えようとしたという見方を示しました。

ただブダノフ局長は、ロシアの犯行だとする根拠などについては「個人的なことだ」として答えませんでした。

その一方で、これまでもロシアはブダノフ局長の車の爆破を試みたり、ゼレンスキー大統領の暗殺を何度も企てたりしてきたとしたうえで「すべては失敗に終わった」と強調しました。

ブダノフ局長をめぐってロシア側は、ロシアの要人の殺害などを主導したと主張しています。