オスプレイ墜落 残る7人手がかりなく徹夜で海保が捜索へ

アメリカ軍の輸送機オスプレイが鹿児島県の屋久島沖に墜落した事故で、第10管区海上保安本部は、機体の一部の可能性がある反応が確認された屋久島空港の沖合を重点的に捜索しましたが、発生から2日たった1日も、残る7人の乗員の手がかりは得られていません。1日は、アメリカ軍の関係者も現場の海域に出ていて、海上保安本部は、引き続き夜を徹して捜索を行うことにしています。

29日にアメリカ空軍の輸送機、オスプレイが屋久島沖に墜落し1人が死亡した事故では、乗員8人のうち、残る7人の行方が分かっていません。

第10管区海上保安本部は、音波で海底を確認する装置で、30日に機体の一部の可能性がある反応が複数、確認された屋久島空港の沖合、およそ1.2キロ地点の海域を重点的に捜索しています。

1日は、特殊救難隊の隊員3人が水深およそ30メートルの海底に潜ったほか、巡視船やヘリコプターで捜索しましたが、海上保安本部によりますと、発生から2日たった1日も、残る7人の乗員の手がかりは得られていないということで、引き続き夜を徹して捜索にあたることにしています。

1日はアメリカ軍からも、およそ10人がゴムボートで現場海域に出て捜索にあたっていました。

一方、屋久島町によりますと、30日に地元の漁業者が船で回収したオスプレイの機体の残骸とみられるものなどについては、町の職員が30日夜、近くにある町の施設に移したということで、海上保安本部は、関係機関と調整して扱いを決めたいとしています。

米軍普天間基地では きょうも飛行

沖縄県が事故原因が究明されるまでオスプレイの飛行を停止するよう求める中、宜野湾市にあるアメリカ軍普天間基地では1日午前11時半ごろ、海兵隊の「MV22オスプレイ」1機が離陸する様子が確認できました。

木原防衛相 “CV22は現在飛行せず”米側から連絡

木原大臣は海兵隊などで運用されているオスプレイが飛行していることについて懸念を示し、安全が確認されるまで飛行しないよう要請していることを強調しました。

木原防衛大臣は今回の事故を受けて、アメリカ側に日本に配備されているすべてのオスプレイについて、安全が確認されてから飛行を行うよう要請していて、閣議のあと記者団に対し、アメリカ側から1日朝、連絡があったことを明らかにしました。

連絡の内容は、
▽事故を起こしたCV22オスプレイは、現在、飛行を行っていないことや、
▽日本に配備されているオスプレイは、徹底的な安全点検を行ったうえで運用されているとしたうえで、事故の情報について可能なかぎり共有するというものだったということです。

これについて木原大臣は海兵隊などのオスプレイが飛行を続けていることに懸念を示したうえで「捜索救助活動を除き、飛行に係る安全が確認されてから飛行を行うよう累次、要請をしてきているところだ」と述べました。