ハッブル宇宙望遠鏡 不具合で観測一時中断し復旧作業 NASA

30年余り前に打ち上げられ、遠く離れた銀河の観測など、さまざまな科学的成果をあげてきたハッブル宇宙望遠鏡について、NASA=アメリカ航空宇宙局は装置に不具合が生じたとして、11月から観測を一時中断し、復旧作業を進めています。

1990年に打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡は地球の上空、およそ500キロの場所から、大気の影響を受けずに、さまざまな天体の観測を行っていて、はるかかなたにある銀河の姿をとらえるなど数多くの成果をあげてきました。

NASAによりますと、このハッブル宇宙望遠鏡の機体の姿勢を制御するのに使われる「ジャイロスコープ」と呼ばれる装置に不具合が生じたため、11月23日以降、観測を中断して復旧作業が行われているということです。

不具合が起きているのは運用中の3つのジャイロスコープのうち1つで、天体を観測する装置自体に問題はないということです。

打ち上げから30年余りがたつハッブル宇宙望遠鏡はメンテナンスなどによって、当初の想定より運用期間を大幅に延ばしていて、NASAは2030年代に入っても現役で運用できる可能性があるとしています。