サッカー なでしこジャパン 強化試合でブラジルに敗戦

サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」は、来年2月に行われるパリオリンピックのアジア最終予選に向けた強化試合でブラジルと対戦し、3対4で敗れました。

世界ランキング8位の日本はパリオリンピックのアジア最終予選に向けた強化試合として30日、アウェーで世界9位のブラジルと対戦しました。

日本は前半38分、19歳の藤野あおば選手がゴール前でボールを受け、ゴール左隅に落ち着いてシュートを決めて先制しました。

しかし、この直後に、相手にペナルティーエリア近くからフリーキックを直接決められて同点に追いつかれると、後半に入ってからは立て続けにパスミスを突かれて2点を失いました。

それでも、41分に遠藤純選手がペナルティーキックを決めて1点差とし、2分後には途中出場の田中美南選手がクロスボールに飛び込んで同点に追いつきました。

このまま同点で試合終了かと思われた後半のアディショナルタイムに、一瞬の隙を突かれて相手に勝ち越しゴールを許し、3対4で敗れました。

日本は3日にブラジルと第2戦を行う予定で、これがアジア最終予選前の最後の強化試合になります。

そして、来年2月、アジア最終予選で北朝鮮と対戦します。

清水梨紗「詰めの甘さが課題」

フル出場した清水梨紗選手は「ブラジルの選手はパワーがあった。プレッシャーを感じ、いつもならボールをキープできるのに、できなかったところがあった。2点目と3点目を取られた場面はミスが続いてしまったが、2点目の後にもう少しチーム全体で落ち着いてからリスタートできていればよかった」と振り返りました。

その上で、「ミスは1人のミスではなく、そこに至るまでの過程にチームとして改善できる部分がある。同点に追いつくなどいい部分もあったが、90分間通して詰めの甘さが課題だ。次の試合に向けてしっかり課題と向き合って、コンディションを上げていきたい」と話していました。

池田監督「指示に対する反応やプランの実行力 大きな収穫」

池田太監督は「短い調整期間の中で、敗れはしたものの選手たちは走りきり、終盤は同点に追いつく展開も見せた。新たに招集した選手を起用したり、アジア最終予選に向けて試したかったことをいろいろ試すことができたので、そういう意味では充実した試合だった」と振り返りました。

その上で、「2点ビハインドになったところで攻撃的な戦い方に切り替えて2点を返すことができた。選手の指示に対する反応やプランの実行力は大きな収穫だ。試合をコントロールするために私の指示をより明確に伝えていくことが必要だと感じた」と話していました。