JAXA無人探査機「SLIM」月面着陸 “早ければ来月20日に”

日本初の月面着陸を目指す探査機「SLIM」が早ければ来月20日の着陸を目指していることが関係者への取材でわかりました。

JAXA=宇宙航空研究開発機構の無人探査機「SLIM」は、ことし9月に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられ、日本初の月面着陸を目指して現在、飛行を続けています。

月面への着陸は来月下旬から2月上旬とされていましたが、関係者によりますと、早ければ来月20日の着陸を計画していることがわかりました。

「SLIM」は今月25日に月を周回する軌道に入り、高度や軌道を修正した上で、来月20日の午前0時ごろから着陸に向けて降下を開始し、およそ20分かけて着陸する予定だということです。

「SLIM」は目標地点に対する誤差を100メートル以内に縮める、「ピンポイント着陸」を実証することにしていて、着陸後は搭載されている特殊なカメラ「マルチバンドカメラ」で月面の岩石に含まれる鉱物の種類などを測定し、謎の多い月の起源の解明につなげる計画です。

月面への着陸に成功すれば、ソ連、アメリカ、中国、インドに続いて世界で5か国目で、得られたデータはアメリカが主体となって進めている有人月探査の国際プロジェクト「アルテミス計画」にも利用されることになっています。