【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12月1日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる1日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア極東で爆発 “ウクライナ側 破壊工作続けている可能性”

ウクライナから遠く離れたロシア極東にある鉄道のトンネルで爆発があり、ウクライナ側は、東部などで徹底抗戦を行いながら各地で破壊工作も続けている可能性があり、ロシア側は警戒を強めているとみられます。

ウクライナのゼレンスキー大統領は先月30日、激戦地の1つ東部ハルキウ州のクピヤンシクの近郊を訪問し、徹底抗戦を続ける兵士らを激励しました。

ザルジニー総司令官も30日、アメリカ軍の制服組トップのブラウン統合参謀本部議長と電話で会談しました。

クピヤンシクのほか、バフムト、アウディーイウカなどの戦況について説明し航空戦力や地雷の撤去などの支援について協議したとしています。

一方、ウクライナのメディアは、ウクライナ側の情報筋の話として先月29日の夜、ロシア極東のブリヤート共和国にある鉄道のトンネルで貨物列車が走行していたところ爆発があり、ウクライナの保安局が関与したと伝えました。

国営のロシア鉄道も29日、列車が運んでいた燃料タンクで火災が発生したと発表し、地元当局が捜査を行っているということです。

この鉄道は、ロシア軍がウクライナの戦地に軍事物資を輸送するために使っていたという指摘も出ています。

ウクライナ側は、東部などで徹底抗戦を行いながらロシア各地で破壊工作も続けている可能性があり、ロシア側は、前線から5000キロと遠く離れている地域でも破壊工作が行われたとして警戒を強めているとみられます。

ウクライナ国防省の情報部門トップ “ロシアが妻に毒物使用か”

ウクライナのメディアは先月28日、ウクライナ国防省の情報部門のトップ、ブダノフ情報総局長の妻、マリアンナさんが体調を崩し、体内から重金属が発見されたと相次いで報じています。

これについて、先月30日、NHKの単独インタビューに応じたブダノフ局長は「妻は私にとって最も大切な人で、万が一のことがあれば、私は自分の任務を十分に果たせなくなる。ロシアはそれをねらったのだろう」と述べ、ロシアが自分の任務を妨害するため毒物を使って妻に危害を加えようとしたという見方を示しました。

ただ、ブダノフ局長は、ロシアの犯行だとする根拠などについては「個人的なことだ」として答えませんでした。

その一方で、これまでもロシアはブダノフ局長の車の爆破を試みたり、ゼレンスキー大統領の暗殺を何度も企てたりしてきたとしたうえで「すべては失敗に終わった」と強調しました。

ブダノフ局長をめぐってロシア側は、ロシアの要人の殺害などを主導したと主張しています。

ロシア大統領府 ペスコフ報道官 関与を否定

ウクライナのブダノフ情報総局長の妻の体内から重金属が発見されたと相次いで報じられ、一部メディアによってロシア側の関与が伝えられていることについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は先月29日「ウクライナは何でもロシアを非難している。よくあることだ」と述べ関与を否定しました。