フーシ派「数日内に乗組員解放も」日本企業運航貨物船乗っ取り

11月19日に、紅海を航行中だった日本企業が運航する貨物船を乗っ取ったイエメンの反政府勢力フーシ派の報道官が30日、NHKの取材に応じ、「数日以内に貨物船の乗組員を解放する可能性がある」と明らかにしました。

イエメンの首都サヌアを含む北部を掌握する反政府勢力フーシ派は、ガザ地区への軍事作戦を続けるイスラエルに対して弾道ミサイルなどによる攻撃に加え、19日には紅海を航行中だった日本企業が運航する貨物船をイスラエルの船だと主張して乗っ取りました。

フーシ派のアベド・トール報道官は30日、NHKのオンラインインタビューに応じ、「数日以内に貨物船の乗組員を解放する可能性がある」と明らかにしました。

一方で、「貨物船解放のため、日本側と間接的に交渉を行っているが、いまのところ解放の見通しはない」と述べ、貨物船はイスラエルの船であるとして、船の引き渡しには現時点で応じられないと主張しました。

また、今月26日にイエメン沖のアデン湾で、海上自衛隊の護衛艦やアメリカ軍の駆逐艦などが活動していた際に、周辺の海域に向けて弾道ミサイル2発が発射されたことについては「弾頭ミサイルを発射したのはわれわれではない」と関与を否定しました。

そのうえで、フーシ派の狙いはあくまでもイスラエルに関係する船舶だと強調し、引き続き、イスラエルに対する攻撃を行うと警告しました。