中国製造業の景況感指数 景気判断の節目「50」2か月連続下回る

中国の今月の製造業の景況感を示す指数は、不動産市場の低迷で国内需要が停滞していることなどを受けて、景気判断の節目となる「50」を2か月連続で下回りました。

中国国家統計局が製造業3200社を対象に調査した今月の製造業PMI=購買担当者景況感指数は、49.4となりました。

先月から0.1ポイント悪化し、景気のよしあしを判断する節目となる「50」を2か月連続で下回りました。

これは、不動産業の低迷や雇用への不安などを背景に、国内の需要が停滞し、新規の受注が低下していることや、輸出が振るわない状況が続いていることが主な要因です。

企業の規模別でみますと
▽大企業が50.5と節目を上回った一方
▽中規模な企業は48.8
▽小規模な企業は47.8と
中小企業の景況感が上向かない状況が続いています。

また、サービス業などの非製造業の景況感指数も50.2と先月から0.4ポイント悪化しました。

中国政府は、先月、日本円で20兆円余りにのぼる新規の国債を発行し、インフラ投資などを通じて景気を下支えする方針を打ち出しましたが、企業の間で景気に対して慎重な見方が広がっていることが浮き彫りになった形となりました。