秋篠宮さま きょう58歳の誕生日

皇位継承順位1位の「皇嗣」の秋篠宮さまは30日、58歳の誕生日を迎えられました。

秋篠宮さまは、誕生日を前にお住まいがある赤坂御用地で記者会見に臨まれました。

この中で秋篠宮さまは、宮邸の大規模改修工事について、新築や増築の大部分はご一家の私室部分ではなく、来客対応などのための公的な部分と宮内庁皇嗣職という役所の部分だったとしたうえで「今いろいろとこう話題になっていること、それは、それらすべてが一緒にされていることが大きいように思います。そしてまた一方で、今まで発表されてきたことに、その三つの区分けというものがどうも明確ではなかった、説明が不十分だったと私は思っています」と述べられました。

そして、いずれ結婚して皇室を離れられるであろう次女の佳子さまについては、秋篠宮ご夫妻もご本人も、はじめから改修後の宮邸に居室を設けない考えだったとしたうえで、当初そのことを公表しなかった理由について「この家のどこに誰が住んでいるということは、そもそも、もともと公表していないことですね。そしてもう一つはやはりセキュリティ上のこともありますので、そういうことから公表しなかったわけです」と明かされました。

さらに、本来なら昨年度末に公表すればよかったが、住まいと宮内庁の一部署のことをあわせて発表しなければならず、意見集約に時間がかかってしまったとしたうえで「最終的にこういうことを公表するという段階で、それを良しとするのは、まあ言ってみれば私ですが、私自身がそのことについて、かなりぐずぐずしていたということがあります。つまり引き延ばしてしまい、非常にタイミングとして遅くなったなというのが反省点です。もっとやはりそこにきちんと関わって、タイムリーに出すという必要があったなと思っています」と話されました。

また、高校2年生で来年9月に成年となられる長男の悠仁さまの進路については「卒業して例えば大学に行くという時に、本人が何をしたいかということがやはり1番大事なのだと思います。そういうことができるような場所に行ってくれたらいいのではないかなと私は思います」と述べられました。

そのうえで、成年を迎えてもしばらくは学業優先になるため公的な場所に頻繁に出られることはないと思うとしつつ「だんだんにいろいろなところから声を掛けていただくことになるのではないかと思います。その場合には、それら一つ一つに対して、一つ一つを大事にして、丁寧に取り組んでいってもらいたいなと思っています」と語られました。

さらに、佳子さまの結婚について「いずれ、娘が結婚のことについて話をしてきた時には、彼女の考えをよく聞いて、そしてまた、こちらの思うところも伝える、というような感じで話し合っていければと思っています」と話されました。

国内外で多くの人と直接ふれ合われる

新型コロナの法律上の位置づけが5類に移行したこともあり、秋篠宮さまはこの1年、国内外で多くの人と直接ふれ合われました。

ことし5月には、感染拡大以降初めての外国訪問でイギリスを訪れ、チャールズ国王の戴冠式(たいかんしき)に参列するとともに、レセプションで国王に直接祝意を伝え、イギリス王室のメンバーや各国の王族らともことばを交わされました。

また、9月にはベトナムを親善訪問し、日本とゆかりがある幅広い世代と交流されました。

国内でも都内のほか13の道府県を訪問して国民とふれ合った一方、オンラインで参加された行事は3分の1近くに減りました。

秋篠宮さまは、誕生日を前にした記者会見で「いろいろな制限が掛からなくなって、人々の活動がCOVID前に近い形になってきた、これは大変喜ばしいことだと思います。以前だと式典のみであったのが、4年ぶりくらいに懇親会が行われるようになって、ごくごく普通に関係者と話ができるようになった。式典だけでも、もちろんどういう人がそれに関係しているかというのは事前に見てはおくのですが、実際に、そこの場で、懇親の場で話をすることによって、より、こちらの理解が深まるし、そこでいろんな話し合いもできたりとかする。これは、それの大切さが、この4年間があったからよけいにそういうような感じがしています」と述べられました。

宮内庁 秋篠宮ご一家の映像公開

秋篠宮さまの誕生日にあたって、宮内庁は、今月18日に秋篠宮ご夫妻と次女の佳子さま、それに長男の悠仁さまが、赤坂御用地にあるお住まいの庭を散策された際の映像を公開しました。

ご一家は、30年ほど前、ご夫妻の結婚記念日に宮内庁の職員から贈られ、大きく成長したヤシ科の木の前などで、ことし9月のご夫妻のベトナム公式訪問や11月の佳子さまのペルー公式訪問などについて話されていたということです。