【随時更新】ロシア ウクライナに軍事侵攻(30日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる30日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア ミサイル攻撃で子ども含む10人けが

ウクライナに侵攻するロシア軍は、東部ドネツク州の住宅をミサイルで攻撃して、子どもを含む10人がけがをするなど、連日にわたってミサイルや無人機による攻撃を続けています。

ウクライナのクリメンコ内相は30日、ロシア軍が東部ドネツク州の3つの集落の住宅に対して6発のミサイルで攻撃したと発表し、SNSで映像や写真を公開しました。

この攻撃で、子ども4人を含む10人がけがをしたということで、さらに破壊されたがれきの中で5人の捜索が続いているとしています。

またウクライナ空軍は30日、ロシア軍がイラン製の自爆型無人機、20機で攻撃を行い、このうち14機を撃墜したと発表し、ロシア軍は連日にわたってウクライナの各地でミサイルや無人機による攻撃を続けています。

一方、領土奪還を目指すウクライナ軍は、南部ヘルソン州でロシア側が占領するドニプロ川の東岸に部隊を移動させて複数の拠点を確保し、反転攻勢を続けています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は29日、ウクライナ軍の報告をもとに、ドニプロ川の東岸にいるロシア側の部隊の間では、戦術や味方が埋めた地雷の位置などの情報が適切に共有できておらず、指揮系統が確立できていないとする分析を発表しました。

「戦争研究所」はこのためロシア軍の兵士がウクライナ軍との戦闘を拒否したほか、情報不足によって多くの兵士が死傷するなどしているとして、ロシア軍の兵士の士気と戦闘能力が低下し続けていると指摘しています。

ゼレンスキー大統領 農産物などの輸出継続を協議

ウクライナ大統領府は29日、ゼレンスキー大統領が南部オデーサ州を視察し、現地の軍の司令官らと戦況などについて話し合ったと発表しました。

ロシアがことし7月に農産物の輸出をめぐる合意の履行を停止したあと、オデーサ州の港湾インフラなどへの攻撃を繰り返してきたのに対して、ウクライナは、ロシア軍の艦船などを攻撃するとともに、黒海で臨時の航路を設けて農産物などの輸出を続けています。

ウクライナ大統領府によりますと、この日の会議では防空能力の強化や、黒海で船舶の航行を脅かしている機雷対策などについて話し合われたということで、ゼレンスキー大統領としては、農産物などの安定的な輸出を続けるために欧米の支援を得ながら黒海の安全を確保したい考えです。