北朝鮮軍兵士 軍事境界線 パンムンジョムのJSAで拳銃携帯再開

韓国と北朝鮮の軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)のJSA=共同警備区域では、2018年の南北軍事合意で非武装化するとしていた取り決めに反して、警備にあたる北朝鮮軍の兵士が拳銃の携帯を再開しました。北朝鮮国防省が今後は合意に縛られないと表明したことを受けた措置とみられます。

韓国軍の関係者によりますと、南北の軍事境界線にあるパンムンジョムのJSA=共同警備区域で、先週の後半以降、警備にあたる北朝鮮軍の兵士が拳銃の携帯を再開したということです。

JSAについて、南北は2018年の軍事合意で非武装化することを取り決めていましたが、北朝鮮軍の行動は合意に一方的に反するもので、韓国の通信社、連合ニュースは、この状態が続く場合、韓国側も再武装する可能性があると伝えています。

また、韓国軍の関係者は、北朝鮮軍が朝鮮半島西側の黄海沿岸で砲門を開けている大砲の数について、これまで1、2か所だったのが、最近は10か所以上に上ることも明らかにしました。

先に韓国軍は、軍事境界線付近で北朝鮮がいったん撤去していた監視所を復元していると発表していました。

今月21日の北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げに対抗し、韓国政府が軍事合意の効力を一部停止したのに対して、北朝鮮国防省は、今後は合意に縛られないと表明していて、一連の動きはこれを受けた措置とみられます。