JAXA サイバー攻撃受け役職員の個人情報など漏えいか

JAXA=宇宙航空研究開発機構は、サイバー攻撃を受けて役職員の個人情報などが内部のサーバーから漏えいした可能性があることを明らかにしました。JAXAなどによりますと、サイバー攻撃を受けたのは、ロケットや衛星の運用などに関するネットワークとは別で、機密性の高い情報が漏えいした可能性は低いとみているということです。

JAXAによりますと、今回のサイバー攻撃は外部機関からの通報で発覚したもので、不正なアクセスを受けて内部のサーバーから情報が漏えいした可能性があるということです。

関係者によりますと、攻撃を受けたサーバーには役職員や派遣職員の個人情報など、合わせて5000件余りが保存されていたということです。

JAXAや文部科学省によりますと、今回サイバー攻撃を受けたネットワークは、ロケットや衛星の運用などに関するネットワークとは別で、機密性の高い情報が漏えいした可能性は低いとみているということです。

JAXAは関係機関と連携して、被害の範囲や詳しい攻撃方法などを調査しています。

JAXAは「セキュリティーに関係する事案のため、詳細については回答を差し控える。引き続き調査と対策を行っていく」としています。

松野官房長官「早急な調査 確認と必要な対策を」

松野官房長官は、午前の記者会見で「JAXA=宇宙航空研究開発機構の内部調査の結果、外部から業務用イントラネットの管理用サーバーに不正アクセスが行われた可能性が高いことを確認したものと承知している」と述べました。

そのうえで、「JAXAは影響調査を直ちに開始するとともに、不正アクセスに関連する一部のネットワークを遮断するなどの対応を実施したことや、当該のイントラネットでは、ロケットや衛星の運用などの機微な情報は扱われていないとの報告を受けている。早急な調査、確認と必要な対策を進めてもらいたい」と述べました。

甘利前幹事長「当事者が把握できずにいたことは大きな問題」

自民党の経済安全保障推進本部の本部長を務める甘利前幹事長は党の会合で「サイバーセキュリティーは、官民がサイバー攻撃についての情報をいち早く把握し、共有することが1丁目1番地だが、今回、当事者が把握できずにいたことは非常に大きな問題だ。JAXAに限らず、情報を扱うすべての機関にわがこととして捉えてもらいたい」と述べました。