ロシア 大阪・関西万博の参加取りやめ表明 日本や欧米に反発か

ロシアは再来年開催される大阪・関西万博への参加を取りやめることを明らかにしました。ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる日本や欧米の姿勢に反発した可能性もあります。

これはフランスで28日、開かれた、BIE=博覧会国際事務局の総会でロシアの代表が明らかにしました。

総会には博覧会協会の石毛博行 事務総長らが参加し、再来年、開催される大阪・関西万博に向けた準備状況の説明を行いました。

この説明の直後、ロシアの代表が発言を求め、「残念だがロシアは大阪・関西万博への参加を取りやめる。主催者とのコミュニケーションが十分とれていない」と述べ、参加しないことを明らかにしました。

ロシアの代表は参加をとりやめた理由の詳細は明らかにしていませんが、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐる、日本や欧米の姿勢に反発した可能性もあります。

大阪・関西万博への参加をめぐって、政府は今月14日、メキシコやエストニアが参加を辞退した一方、デンマークなど9か国から新たに参加の表明があったと明らかにしています。

ロシアが不参加を表明したことで大阪・関西万博に参加を予定しているのは、159の国と地域となります。

このほか総会では2030年の万博の開催地を決める投票が行われ、サウジアラビアの首都リヤドで開かれることが決まりました。

松野官房長官「侵略は大阪・関西万博の理念と相いれない」

松野官房長官は午前の記者会見で「ロシア側から正式な連絡は受けておらずコメントは控えるが、ロシアによるウクライナ侵略は、大阪・関西万博のテーマである『いのち輝く未来社会のデザイン』の理念と相いれない。現下の状況が変わらなければ、ロシアが参加することは想定されないが、今後の情勢をよく踏まえたうえで、政府として適切に対応する」と述べました。