【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(29日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる29日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナとは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ロシア軍 東部ドネツク州で掌握をねらう拠点に接近か

ロシア軍は、ウクライナ東部ドネツク州の州都ドネツクに近い、ウクライナ側の拠点アウディーイウカの掌握をねらって攻勢を強めています。

イギリス国防省は28日、ロシア軍の部隊は先月(10月)以降、この地域で多くの兵士の犠牲を出しながら最大2キロ前進したと指摘し「わずかではあるが、ことしの春以来、ロシアが得た最大の戦果のひとつだろう」と分析しています。

そして戦術的にも重要な、街の北側にある工場にロシア軍が徐々に近づいているという見方を示しました。

前線のウクライナ軍の報道官は、ロシア軍が空爆を繰り返しながら歩兵部隊を前進させていると地元メディアに明らかにし、守りを固めるウクライナ軍との戦闘がさらに激しくなっているとみられます。

ウクライナでは28日、北東部のスムイ州で、ロシア軍の攻撃によって女の子を含む3人が亡くなったほか、東部ドニプロペトロウシク州のニコポリで集合住宅が攻撃され男性1人が死亡したと、それぞれ地元当局が明らかにし、ロシアの攻撃による民間人の犠牲があとを絶ちません。

ウクライナ国防省 情報部門トップの妻“毒盛られたか”

ウクライナ国防省の情報部門のトップの妻が、重金属による中毒症状で治療を受けていることがわかり、地元のメディアは何者かに毒を盛られた可能性もあると伝えています。

治療を受けているのは、ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長の妻のマリアンナさんで、ウクライナのメディアは、食べものを通じて重金属を摂取した可能性が高いとする関係者の見方を伝えています。

マリアンナさんの症状は改善に向かっているということです。

また、イギリスのBBCは、情報機関のスタッフ数人にも同じような症状が出ていると伝えています。

ブダノフ情報総局長をめぐり、ロシアの治安機関はロシア側の要人の暗殺計画などを主導したと主張しています。

一部のウクライナメディアは、検出された重金属は日常生活で使用されるようなものではないとして、何者かがマリアンナさんを毒物を使って殺害しようとした疑いもあるとみて捜査が行われていると伝えています。