中国 李強首相 半導体などの輸出規制強めるアメリカけん制

中国の習近平国家主席提唱のもと、サプライチェーンをテーマにした最新の製品などを展示する博覧会が首都・北京で始まりました。開幕式で李強首相は半導体などの輸出規制を強めるアメリカをけん制しました。

28日、北京で開幕した博覧会は、半導体などの先端技術をめぐって米中の対立が続く中、習近平国家主席が提唱し、初めて開かれたもので、国内外から500社以上の企業が参加しています。

半導体大手のインテルやEV=電気自動車メーカーのテスラなど、アメリカの有力企業も数多く出展し、最新の技術や製品を披露しています。

開幕式で李強首相は、サプライチェーンの断絶に反対する姿勢を強調したうえで、「中国はより緊密な産業チェーンとサプライチェーンのパートナーシップの構築に向けすべての国と協力する用意がある」と述べ、半導体などの輸出規制を強めるアメリカをけん制しました。

サプライチェーンをめぐっては、アメリカが中国に対し、去年から半導体関連で規制を強化する一方、中国も半導体の材料に使われる2つの希少金属に続き、EVの電池の材料に使われる黒鉛の関連製品の輸出規制を来月から始める方針で、対立が続いています。

中国としてはこの博覧会にアメリカの有力企業を誘致することで、中国側の主張を正当なものとアピールするねらいがあるとみられます。