高級腕時計を偽物とすり替え持ち去る 窃盗疑い捜査 東京 銀座

11月25日、東京 銀座の高級腕時計店で、客を装った男が店員とのやりとりの隙を突いて偽物とすり替え、合わせて810万円相当の腕時計2本を持ち去る事件があり、警視庁が窃盗の疑いで捜査しています。

警視庁などによりますと、11月25日の正午すぎ、東京 銀座の高級腕時計店で、客を装った男が合わせて810万円相当の腕時計2本を持ち去る窃盗事件がありました。

店の防犯カメラの映像には、テーブルの上のトレーに置かれた490万円相当の腕時計を見ていた男が、「別のものを見せてほしい」と言って店員が離れた際に偽物とすり替える様子が映っていたということです。

店員が離れている間も別の店員が腕時計の様子を見ていたということですが、僅かな時間ですり替えられたため、気付かなかったということです。

さらに、店内の別の防犯カメラにも、同じ男が同様の手口で320万円相当の腕時計を偽物とすり替える様子が映っていたということです。

接客を担当した店員は「防犯対策はきちんと行っていたが、時計を手に取る一瞬のタイミングに手品師のようにすり替えられた」としたうえで、「憤りと悔しさを感じる。偽の時計は一般の人では気付かないようなつくりだった。手慣れた感じで、店内の様子を知っているようだった」と話していました。

警視庁が窃盗の疑いで捜査しています。

店内の防犯カメラに“すり替え”の様子が詳しく

店内に設置された防犯カメラの映像では、客を装った男が、「ロレックスをちょっと見たいから」などと言って店を訪れます。

男は店の奥にある商談スペースに座り、テーブルの上のトレーに置かれた490万円相当の腕時計を見ながら店員とやりとりをします。

そして、「65、見られます?」と時計の型番を示して別の時計を見せるよう店員に求めます。

店員が席を離れると、男はポケットから右手を出してトレーの上に置いてある腕時計に手を伸ばして、再びポケットに手を入れました。

店によりますと、偽の時計をポケットから取り出し、手で覆い隠すようにして本物の時計とすり替えたとみられるということです。

店員が離れている間も別の店員が腕時計の様子を見ていたということですが、僅かな時間ですり替えられたため、気付かなかったということです。

別の防犯カメラの映像には、店内の別の場所で商談をしていた同じ男が、ポケットから偽の時計を取り出し、商品の時計とすり替える様子も映っていました。

男は「またきょう中に電話入れます」などと言って店の外に出て行きました。