韓国も軍事境界線付近の監視所復元へ 北朝鮮の監視所復元受け

北朝鮮が2018年の南北軍事合意でいったん撤去した軍事境界線付近の監視所を復元していることを受けて、韓国政府の高官は合意によって撤去した韓国側の監視所も元に戻す考えを明らかにしました。

これは、韓国のキム・テヒョ(金泰孝)国家安保室第1次長が27日夜、出演した韓国の公共放送KBSの番組で明らかにしました。

この中でキム第1次長は、前の政権が2018年に結んだ南北軍事合意で北朝鮮がいったん撤去した軍事境界線付近の監視所を復元していることを受けて、韓国側も合意によって撤去した監視所を元に戻す計画だと明らかにしました。

そして「相手がこちらに向かって武装した状態で近距離から威嚇している中で、黙っているわけにはいかない」と述べて、自衛的な措置だと強調しました。

韓国政府は、北朝鮮による軍事偵察衛星打ち上げへの対抗措置だとして、南北軍事合意で軍事境界線付近に飛行禁止区域を設けた条項の効力を停止して、空中からの監視・偵察活動を再開しました。

北朝鮮はこれに反発して、合意で中止していた軍事的措置を再開させると先週発表し、その後、軍事境界線付近で監視所を復元する動きが確認されたとして、韓国軍は、北朝鮮の兵士が重火器を運んでいる様子などをとらえた画像を公開していました。